モントヤ(英語表記)Carlos Montoya

改訂新版 世界大百科事典 「モントヤ」の意味・わかりやすい解説

モントヤ
Carlos Montoya
生没年:1903-93

スペインフラメンコ・ギター奏者。ジプシーの血を引き斯界の大家ラモンRamón M.(1880-1949)を叔父にもつが,彼からは教えを受けず独学で奏法をおぼえた。14歳ころからマドリード酒場などで演奏,20歳ころから一流舞踊家たちの伴奏者に選ばれた。1940年ころアメリカに渡り,以来,ニューヨークのタウン・ホールやカーネギー・ホールなどでもリサイタルを催す独奏家として名声を博した。野性的でダイナミックな演奏スタイルをもち,サビカスSabicas(1917-90)とともにフラメンコ・ギターの美と価値を世界に知らせた功績は大きい。1932年に舞踊の伴奏で来日したほか,59年以降,独奏家として数回来演。
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モントヤ
Antonio Ruiz de Montoya
生没年:1582-1652

ペルーイエズス会士。リマ生れのクリオーリョ。チリ征服に参加後,イエズス会士となる。1607年,パラグアイに派遣され,グアラニー族への布教に従事し,聖職者原住民から構成される集落,つまり植民地のスペイン人社会から隔絶した社会(レドゥクシオン)の建設に努める。グアラニー語に関する書物2冊と,《パラグアイ諸地方におけるイエズス会士による魂の征服》を著した。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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