日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
モンロー(Bill Monroe)
もんろー
Bill Monroe
(1911―1996)
アメリカのカントリー歌手、フラット・マンドリン奏者。アメリカ第5代大統領J・モンローの末裔(まつえい)の家に8人兄弟の末っ子として、ケンタッキー州に生まれた。1920年代から兄チャーリーとマウンテン音楽で活躍。39年にブルーグラス・ボーイズを結成、45年にレスター・フラットLester Flatt(1914―79)やアール・スクラッグスEarl Scruggs(1924― )らを加えて独自のスタイルを完成した。50年ごろからマウンテン音楽はブルーグラスbluegrassと称されるようになり、彼はブルーグラスの父とよばれ敬愛された。1925年から続くカントリー音楽の公開番組「グランド・オール・オープリ」には39年以来晩年まで出演。ヒット曲に『ミュール・スキナー・ブルース』(1939)のほか、『ケンタッキーの青い月』『ケンタッキー・ワルツ』などがある。
[青木 啓]
『ロバート・キャントウェル著、木邨和彦訳『風の歌ブルーグラス――懐かしい南部の響き』(2000・旺史社)』
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