モーガン(Charles Langbridge Morgan)(読み)もーがん(英語表記)Charles Langbridge Morgan

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

モーガン(Charles Langbridge Morgan)
もーがん
Charles Langbridge Morgan
(1894―1958)

イギリスの小説家、劇作家批評家。第一次世界大戦時に海軍に入り、1914~17年捕虜としてオランダで抑留生活。戦後19年オックスフォード大学に入学以来、創作批評活動に入る。理知的、思索的な傾向は、劇作よりは小説、批評に適し、イギリスの伝統的な風俗小説とは異質な、透明度の高い内省的、哲学的小説の傑作『鏡の中の肖像』(1929)、『泉』(1932)、『スパーケンブロク』(1936)などを生んだ。その作風はむしろヨーロッパ、とくにフランスで高い評価を受けている。ほかに評論集『鏡に映る影』(1944~46)がある。

[佐野 晃]

『小佐井伸二訳『泉』(1964・白水社)』『矢本貞幹・笹山隆訳『鏡に映る影』(1958・南雲堂)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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