モーレショット(英語表記)Moleschott, Jacob

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「モーレショット」の意味・わかりやすい解説

モーレショット
Moleschott, Jacob

[生]1822.8.9. スヘルトヘンボス
[没]1893.5.20. ローマ
オランダ生まれのドイツの生理学者,哲学者。モレスコットともいう。ハイデルベルク大学医学を修め,同大学講師となったが,唯物論的思想のゆえに追われた (1854) 。のちチューリヒ,トリノ,ローマ各大学の生理学教授。脳の活動すなわち思考は大脳皮質リンを含む脂肪が存在することによると主張し,人間は感覚的経験により物の認識を得るとした。また世界は物質の運動であり,一切は自然法則に従うという極端な唯物論を説いた。主著『植物と動物における新陳代謝の生理学』 Physiologie des Stoffwechsels in Pflanzen und Tieren (1851) ,『光と生命』 Licht und Leben (1856) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android