コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

ヤジュル・ベーダ Yajurveda

1件 の用語解説(ヤジュル・ベーダの意味・用語解説を検索)

世界大百科事典 第2版の解説

ヤジュル・ベーダ【Yajurveda】

古代インドにおけるバラモン教の聖典ベーダを構成する諸文献のうち,4種のサンヒター(本集)の一つ。ヤジュスyajusすなわち祭詞を集録したもので,祭式において行作(ぎようさ)の実行を担当するアドバリユadhvaryu祭官の管掌に属するとされる。ヤジュスとは祭式の効力を生ぜしめる目的で行作にともない神格,祭具,供物などに呼びかける文句で,おおむね散文で書かれている。《ヤジュル・ベーダ》は伝承によれば86派あるいは101派に分かれて伝承されていたとされるが,現存するのはこのうちの数種である。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

世界大百科事典内のヤジュル・ベーダの言及

【インド文学】より

ベーダとは元来〈知識〉を意味するが,特に宗教的知識の意味に用いられ,さらに転じてバラモン教の聖典を意味するようになった。ベーダ文学の中核をなしているのは4種のサンヒター(本集)で,このうち諸神を祭壇に勧請してその威徳を賛称するための自然神賛歌など1000余種を集めた《リグ・ベーダ》本集を中心とし,これに歌詠のための《サーマ・ベーダ》,祭式供犠のための《ヤジュル・ベーダ》,攘災招福のための呪詞を集めた《アタルバ・ベーダ》を合わせて4ベーダという。この4ベーダ本集にはおのおのこれに含まれる賛歌祭詞の適用法とその起源,目的,語義などを説明した散文の神学的文献ブラーフマナが付随し,さらにこれを補足して祭式の神秘的意義を説き,特に森林において伝授される秘法を集めたアーラニヤカ(森林書),梵我一如の要諦を説く哲学的文献ウパニシャッド(奥義書)が付随している。…

【バラモン教】より

…つまり,バラモン教とはベーダの宗教であるといってさしつかえない。 バラモン教は,《リグ・ベーダ》《サーマ・ベーダ》《ヤジュル・ベーダ》《アタルバ・ベーダ》の4ベーダ,およびそれに付随するブラーフマナ,アーラニヤカ,ウパニシャッドを天啓聖典(シュルティ)とみなし,それを絶対の権威として仰ぐ。そして,主として,そこに規定されている祭式を忠実に実行し,現世でのさまざまな願望,また究極的には死してのちの生天を実現しようとする。…

【ベーダ】より

…バラモン教は,前1500年前後にインド亜大陸に侵入したインド・アーリヤ民族の民族宗教であるが,祭式を行って神々に供物をささげ,それによって神の恩恵を期待するという祭式主義をその根幹としている。ベーダはこの祭式の実用のために成立し,つねに祭式との密接な関連のもとに発達した文献群で,祭式を実行する祭官の役割分担に応じて,(1)《リグ・ベーダ》,(2)《サーマ・ベーダ》,(3)《ヤジュル・ベーダ》,(4)《アタルバ・ベーダ》の4種に分けられる。当初は前3者のみが正統の聖典として〈3ベーダ〉と呼ばれたが,後世になって,通俗信仰と関連しつつ成立したアタルバ・ベーダも第4のベーダとして聖典の列に加えられた。…

※「ヤジュル・ベーダ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

ヤジュル・ベーダの関連キーワード賛歌バラモン教ブラフマンベーダ婆羅門ヒンズー教リグベーダバラモン参ユダヤ教の聖典黒田麹廬

今日のキーワード

パラチオン、パラチオンメチル

パラチオンは無色で油状の液体、パラチオンメチルはコハク色の液体。ともに毒性が強く、有機リン系殺虫剤として使用された。50年代以降、稲の害虫被害を防ぐことが確認され、広く導入された。しかし、農民の中毒死...

続きを読む

コトバンク for iPhone