ヤチヤナギ(谷地柳)(読み)ヤチヤナギ(英語表記)Myrica gale var.tomentosa

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヤチヤナギ(谷地柳)」の意味・わかりやすい解説

ヤチヤナギ(谷地柳)
ヤチヤナギ
Myrica gale var.tomentosa

ヤマモモ科の落葉小低木。本州中部以北の湿地に生じ,尾瀬ヶ原などでは群生がみられる。高さ 30~60cmでよく分枝し,枝を折ると香気がある。葉は短い柄でやや密に互生し,長さ3~6cmの長倒卵形で上半部の縁に低い鋸歯が並ぶ。春から初夏,葉の展開前に短い花序をなして花をつける。雌雄異株雌花では子房花柱暗紅色のため,長さ 2cmほどの花序全体が紅色をしている。果実は小さな核果が集って楕円体状の集合果となる。和名は湿地 (谷地) に生え,葉がヤナギに似ることによる。

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