ヨウ化銅(読み)ようかどう(英語表記)copper iodide

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヨウ化銅」の意味・わかりやすい解説

ヨウ化銅
ようかどう
copper iodide

銅とヨウ素化合物であるが、二価銅の化合物は取り出されていない。

 ヨウ化銅(Ⅰ)は、硫酸銅(Ⅱ)水溶液二酸化硫黄(いおう)を通じながら、ヨウ化カリウム水溶液を加えると沈殿する。無色の結晶性粉末。閃(せん)亜鉛鉱型構造、結合間隔Cu-I 2.62Å。空気中で安定。空気を断って熱すると分解せず融解し、冷却しても無色透明固体となる。不純物として遊離ヨウ素を含むと黄褐色になる。水にほとんど不溶。酸、アンモニア水に可溶。ヨウ化カリウム、シアン化カリウム水溶液に溶ける。

[中原勝儼]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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