ラスプーチン(Valentin Grigor'evich Rasputin)(読み)らすぷーちん(英語表記)Валентин Григорьевич Распутин/Valentin Grigor'evich Rasputin

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ラスプーチン(Valentin Grigor'evich Rasputin)
らすぷーちん
Валентин Григорьевич Распутин/Valentin Grigor'evich Rasputin
(1937―2015)

ロシアの作家。アンガラ河畔の農家生まれ。イルクーツク大学卒業後、地方紙の記者をし、短編集『この世の人』(1967)でデビュー。中編『マリヤのための金』(1967)、『アンナ婆(ばあ)さんの末期(まつご)』(1970)で農村派作家として文名を確立。『生きよ、そして記憶せよ』(1974)で、1978年にソ連国家賞を受けた。その後バイカル湖の汚染問題など自然環境保護運動に精力的に取り組んだ。中編『マチョーラとの別れ』(1976)、『火事』(1985)などは、近代文明の環境破壊を強く訴えた作品である。ほかに『長く生き、長く愛せ』(1982)など。1991年には、ルポルタージュシベリア、シベリア……』を刊行した。その後も、「ロシア人作家は自分の生れた土地に徹底徹尾奉仕する以外にほかの道はない」という立場から創作活動を始め、『思いがけなく、意外にも』(1997)、『新しい職業』(1998)を発表した。

[原 卓也 2016年1月19日]

『原卓也・安岡治子訳『生きよ、そして記憶せよ』(1980・講談社)』『安岡治子訳『マリヤのための金』(1984・群像社)』『安岡治子訳『マチョーラとの別れ』(1994・群像社)』

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