日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ラマン(Emil Ramann)
らまん
Emil Ramann
(1851―1926)
ドイツの土壌学者。ドローテンタールに生まれ、博物学者であった父に直接教育された。動植物の研究から出発し、林業試験場の技師を経てミュンヘン大学の土壌学・農芸化学の主任教授となった。土壌に関する基礎的知見はドクチャーエフ学派から受けているが、森林土壌の分類体系をつくりあげた研究成果の基礎は、職歴と豊富なフィールドワークにあった。地質学・植物学・化学の総合的視野にたって、土壌の成因を気候因子に求めた。ドクチャーエフの近代土壌学をヒルガードがアメリカに広めたと同様に、ラマンはそれを西欧に普及させた人といえる。主著に『Bodenbildung und Bodeneinteilung』(土壌生成と土壌分類、1918年)がある。
[浅海重夫]
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