日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ラランド(Michel Richard De Lalande)
ららんど
Michel Richard De Lalande
(1657―1726)
フランスの作曲家。パリ生まれ。オルガンなどを学び、パリの教会オルガン奏者を歴任ののち、1683年ベルサイユ宮殿礼拝堂の副音楽監督に就任、ほぼ生涯にわたりこの地位を保ち、ルイ14世時代のベルサイユ宮殿における宗教音楽でもっとも重要な作曲家として活躍。とくに管弦楽、合唱、独唱を織り交ぜた規模の大きさと、優雅な表現とを一致させたグラン・モテgrand motet(大モテット)のスタイルを完成した。また宮殿の祝典などで用いるための合奏音楽、幕間(まくあい)劇など小形式の舞台音楽も作曲している。
[美山良夫]