リュカオニア(英語表記)Lycaonia; Lykaonia

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「リュカオニア」の意味・わかりやすい解説

リュカオニア
Lycaonia; Lykaonia

アナトリアの中南部,タウロス山脈の北側の古代地方名。先住民は好戦的で原始的生活をおくり,高原地帯で羊の放牧を営んでいた。アケメネス朝ペルシア時代には独立を保ったが,アレクサンドロス3世 (大王) に征服され,その後,セレウコス朝アッタロス朝ローマ帝国に支配された。ローマ帝国時代にはガラテア州に編入された。エフェソスからキリキア門へ通じる街道が発達しており,それに沿って州都イコニウムラオディケア,ラウンダなどの重要な都市があった。パウロ布教を受けるなど,早くからキリスト教化され,4世紀には小アジアで最も完全な教会組織をもつにいたった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android