日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ルイス(Edward B. Lewis)
るいす
Edward B. Lewis
(1918―2004)
アメリカの発生遺伝学者。ペンシルベニア州ウィルクス・バレー生まれ。1939年ミネソタ大学卒業。カリフォルニア工科大学に進学、1942年遺伝学博士号、1943年気象学修士号を取得。1942~1945年アメリカ空軍で気象学者および海洋学者として従軍。1946年カリフォルニア工科大学講師。ケンブリッジ大学での研究を経て、1948年カリフォルニア工科大学生物学助教授、1956年同大学教授。1988年同大学名誉教授となる。
ショウジョウバエを使った研究で、その発生段階で体節が形成されていく機構を遺伝子レベルで明らかにした。また体節の発生をつかさどる遺伝子群が、染色体上で頭尾軸に沿うような順番で配列されていることも明らかにした。ハエの初期発生の仕組みは、ヒトのような高等生物の発生においてもほぼ同じであることがわかり、発生遺伝学の躍進に大きく貢献した。これらの功績により、C・ニュスライン・フォルハルト、E・ウィシャウスとともに1995年のノーベル医学生理学賞を受賞した。
[馬場錬成 2018年12月13日]
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