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ル・コルビュジエと世界遺産 るこるびゅじえとせかいいさん Le Corbusier and World Heritage

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知恵蔵2015の解説

ル・コルビュジエと世界遺産

世界遺産は、1972年にユネスコで採択された「世界遺産条約」に基づいて後世に残していくべきと指定・登録された遺跡や景観の総称である。その1カテゴリーである文化遺産は比較的歴史の浅い近代建築も対象とし、一国の枠を越えての登録も認められている。現在、フランス政府は20世紀モダニズムを代表する同国の建築家ル・コルビュジエの作品群の世界遺産登録準備を進めているが、生前から国際的に活躍していたル・コルビュジエの代表作は世界各地に分散している。今回候補としてリストアップされた23作品の所在地はフランスのほかスイスドイツベルギーインドアルゼンチン、日本の各国にまたがっており、その23作品の中には、日本でも唯一のル・コルビュジエ作品である国立西洋美術館も含まれている。日本の国内法では、世界遺産への推薦には重要文化財指定が必須要件であるため、文化庁では2008年1月までに指定手続きを済ませる予定。建造物の重要文化財指定には最低でも築50年という目安があるため、1959年竣工でその条件を満たしていない国立西洋美術館の指定は、国際文化交流を優先した特例措置だといえそうだ。フランス政府は、日本を始めとする関係各国の協力を得て、最短で2009年夏の世界遺産登録を目指している。

(暮沢剛巳 建築評論家 / 2008年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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