ルートウィヒ(2世)(東フランク国王)(読み)るーとうぃひ(英語表記)Ludwig Ⅱ

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ルートウィヒ(2世)(東フランク国王)
るーとうぃひ
Ludwig Ⅱ
(805ころ―876)

カロリング家の初代東フランク国王(在位843~876)。ドイツ人王ともよばれる。カロリング朝フランク王国の皇帝ルイ(ルートウィヒ)1世の第3子。父帝が817年に公布した帝国計画令により、バイエルン分国王に封ぜられたが、父帝死(840)後の相続争いでは、異母弟シャルル1世(カール2世)と結んで、長兄ロタール1世に対抗し、フォントノアの戦い(841)でこれを破るとともに、ストラスブール誓約を交わし、シャルル1世との同盟を強化した(842)。843年ベルダン条約が結ばれ、フランク王国は事実上三分割され、ルートウィヒはライン川以東の東フランク国王となった。さらに870年のメルセン条約で西フランク国王シャルル1世とロートリンゲンロレーヌ)を分割した。

[平城照介]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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