レオ(英語表記)Leo

翻訳|Leo

精選版 日本国語大辞典 「レオ」の意味・読み・例文・類語

レオ

(Leo)
[一] 三世。ビザンチン皇帝(在位七一七‐七四一)。シリア朝(イサウリア朝)を建て、前後二回アラビア軍のコンスタンチノープル包囲を撃破し、外敵の脅威から帝国を救ったが、偶像破壊令を出して聖像論争をひき起こし、教会の東西分裂、さらには東ローマ帝国と西欧との分裂を決定的にした。レオン三世。七四一年没。
[二] 一〇世。ローマ教皇(在位一五一三‐二一)。ロレンツォ=デ=メディチ次男ルネサンス学芸の保護者。聖ピエトロ寺院再建資金調達のため免罪符を発行してルター批判を招き、宗教改革の原因をつくった。(一四七五‐一五二一
[三] 一三世。ローマ教皇(在位一八七八‐一九〇三)。文化闘争を終結させ、スコラ哲学の研究を奨励し、多くの回勅を発して、教会の充実・発展、海外布教に力を尽くした。一方、キリスト教社会主義運動も育成し、教会の二〇世紀への対応の道を開き、近代において最も権威のあった教皇。(一八一〇‐一九〇三

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デジタル大辞泉 「レオ」の意味・読み・例文・類語

レオ(Leo)

ローマ教皇の名。
(1世)[?~461]第45代教皇。在位440~461。ペラギウスらの異端と争い、キリスト単性説を排し、正統教義を確立フン族バンダル族侵入からローマを守った。
(3世)[?~816]第96代教皇。在位795~816。フランク王カール大帝ローマ皇帝の冠を加えた。
(10世)[1475~1521]第217代教皇。在位1513~1521。メディチ家の出身で、学問・芸術を奨励。サンピエトロ大聖堂再建のための免罪符の販売はルターの批判を招き、宗教改革の原因となった。

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改訂新版 世界大百科事典 「レオ」の意味・わかりやすい解説

レオ
Leo
生没年:401ころ-474

ローマ帝国東帝。在位457-474年。ギリシア名レオンLeōn。トラキア出身の将校で,457年アスパルにより東帝位に擁立された。治世当初はアスパルの勢力が絶大であったが,レオ帝はまず466年アスパルの息子アルダブリウスのオリエンス軍司令官職解任に成功。その後,イサウリア人将校タラシコディッサ(のちのゼノン帝)を娘アリアドネの婿として重用し,東ゴートを勢力基盤とするアスパルに対抗して,主としてイサウリア人から成る新規の近衛軍を編制した。471年ついにアスパル,アルダブリウス父子を宮廷で暗殺し,これに怒ったテオドリック・ストラボ麾下(きか)の東ゴートとは,473年貢納金支払いとストラボへの近衛軍司令官職授与で和解した。帝国西部に対しても積極策をとり,467年にアンテミウスを,473年にはネポスを西帝位に推戴。しかしリキメルの援助要請にこたえて計画した468年の対バンダル大遠征はみじめな失敗に終わり,財政を窮乏化させた。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「レオ」の意味・わかりやすい解説

レオ
Leo, Heinrich

[生]1799.3.19. ルドルシュタット
[没]1878.4.24. ハレ
ドイツの歴史家。ブレスラウ,イェナ,ゲッティンゲンで学び,過激派のブルシェンシャフトに加わったが,次第に保守派に転じた。 1828~78年ハレ大学教授。国家成立の社会的・地理的要素の重要性を主張して L.ランケと対立し,その方法論においても緻密なランケのそれとは対照的で,キリスト教的な摂理史観から,しばしば不注意な結論を導き出した。主著『イタリア史』 Geschichte der italienischen Staaten (5巻,1829~32) ,『世界史教本』 Lehrbuch der Universalgeschichte (6巻,35~44) 。

レオ
Leo, Leonard (Ortensio Salvatore de)

[生]1694.8.5. サンビト
[没]1744.10.31. ナポリ
イタリアの作曲家。ナポリのピエタ音楽院に学び,1725年宮廷礼拝堂のオルガニスト,37年副楽長,39年サント・オノフリオ音楽院院長,44年宮廷楽長の地位へ進み,多くの弟子を育成した。ナポリ派の代表的作曲家の一人として,多くのオペラ,オラトリオ,ミサ曲,モテトやチェロ協奏曲,バイオリン協奏曲,オルガン曲,チェンバロ曲などを作曲した。主作品はオペラ『デモフォンテ』 (1733初演) ,『愛は苦しみを求める』 (39初演) 。

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デジタル大辞泉プラス 「レオ」の解説

レオ

日本プロ野球チーム、埼玉西武ライオンズの公式マスコット。1978年登場。デザインは漫画家、手塚治虫による。

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