知恵蔵 「ロジャー・フェデラー」の解説
ロジャー・フェデラー
8歳からテニスを始め、17歳でプロに転向した。ジュニア時代の最高ランキングは、シングルス1位、ダブルス7位(共に1998年12月31日付)。
4大大会男子シングルス最多優勝(17勝)、歴代最長世界ランキング1位(302週)など、テニス界の記録を数々塗り替え、史上最高のテニスプレーヤーと称されている。主な成績は、ウィンブルドン5連覇(2003~07年)、USオープン5連覇(04~08年)、生涯グランドスラム達成(09年)など。
ヘッドコーチは セベリン・ルティ。14年から2年間、4大大会で6度のタイトルを獲得している元世界ランキング1位のステファン・エドベリ(スウェーデン)がコーチとして務めたが、15年12月に契約が終了し、16年はクロアチアのイワン・リュビチッチがコーチ陣に加わっている。
16年2月、双子の娘をお風呂に入れる準備中に不注意から膝を痛めて内視鏡手術を受け、全仏オープンは背中の故障で欠場し、それまで続いていたグランドスラムの連続出場記録は65回で途切れた。その後、出場したウィンブルドンの準決勝では、芝に足を取られて転倒し、膝の治療を優先するためリオデジャネイロ五輪を欠場した。五輪は00年シドニー大会から銀メダルを獲得した12年ロンドン大会まで4大会連続で出場していた。16年は残りの大会も欠場する考えを明らかにしており、00年以来となる優勝がないシーズンとなる見込み。16年8月22日付男子テニスの世界ランキングでは、スイスのスタン・バブリンカが3位に浮上し、4位へ後退した。復帰戦は、17年1月の全豪オープンとなる見通し。
使用ラケットはウィルソン、シューズはナイキ・ズーム・ヴェイパー、ウェアはナイキである。
競技以外では、ロジャー・フェデラー基金を設立するなど、慈善活動においても高く評価されている。
趣味は、ゴルフ、サッカー、スキー、卓球、クリケットといったスポーツのほか、プレイステーション、音楽鑑賞、トランプなど。
(葛西奈津子 フリーランスライター/2016年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報