ロストフナドヌー(英語表記)Rostov-na-Donu

精選版 日本国語大辞典 「ロストフナドヌー」の意味・読み・例文・類語

ロストフナドヌー

(Rostov-na-Donu) ロシア南西部、アゾフ海に注ぐドン川下流の三角州にある商工業都市。一九世紀から貿易港として発展農業機械・造船・食品加工工業などが盛ん。

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デジタル大辞泉 「ロストフナドヌー」の意味・読み・例文・類語

ロストフ‐ナ‐ドヌー(Rostov-na-Donu/Ростов-на-Дону)

ロストフ

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改訂新版 世界大百科事典 「ロストフナドヌー」の意味・わかりやすい解説

ロストフ・ナ・ドヌー
Rostov-na-Donu

ロシア連邦南西部の同名州の州都略称はロストフであるが,モスクワ北東の同名の古都との混同を避けるため,正称を用いることが多い。人口105万8000(2002)。ドン川下流,アゾフ海から北東約50kmに位置する。1749年,河口トルコの支配下にあったときに港として建設されたのが起源で,61年に要塞が築かれ,その周辺に発展した。輸送地として重要地点を占め,19世紀ロシアのカフカス地方植民化の進展とともに成長。同時にこの地域の革命運動の中心ともなり,1902年,著名なロストフ・ストライキを経験した。十月革命後の内戦期にはたびたびドイツ軍,白衛軍に占拠された。また,第2次世界大戦中にはドイツ軍に破壊された。ヨーロッパ・ロシア中央部とカフカス地方を結ぶ道路,鉄道,パイプラインが通り,さらにドネツ炭田と近接しているため工業が発達しており,金属加工,タバコのほか,特に農業機械製作ではロシア最大級の工場がある。内陸へのドン川経路は1952年完成のボルガ・ドン運河により改善されている。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ロストフナドヌー」の意味・わかりやすい解説

ロストフナドヌー
Rostov-na-Donu

ロシア南西部,ロストフ州の州都。ドン川最下流部にのぞむ河港都市で,アゾフ海の河口から約 50km上流の右岸に位置する。河口一帯がまだトルコ領であった 1749年,税関と港が建設されたことに始り,61~63年につくられた要塞のまわりに町が形成され,97年市となった。交通の要地にあったところから,19世紀には北カフカスの開発,ザカフカジエのロシア併合に伴って発展。現在,水運の中心としてボルガ=ドン運河によりボルガ川水系と,水路浚渫によりアゾフ海,黒海と連絡するとともに,陸上交通の要地でもあり,ヨーロッパロシア中央部とカフカス地方を結ぶ鉄道,ハイウェーが市を通っている。空港もある。ドンバス (ドネツ炭田) に近いこともあって,工業が発達。主要工業は機械工業で,農業機械を製造するロシア有数の大工場があるほか,ボールベアリング,電気・暖房機器,道路建設用機械,エンジン付き引き船などを製造する。船舶修理,食品,製靴,縫製などの工業も立地する。ロストフ大学 (1917) をはじめ,農業,鉄道,建設,経済,医科,教育などの大学がある。人口 108万9851(2010)。

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