ロス-カティオス国立公園(読み)ロスカティオスこくりつこうえん

世界遺産詳解 の解説

ロスカティオスこくりつこうえん【ロス-カティオス国立公園】

1994年に登録されたコロンビアの世界遺産(自然遺産)で、同国北西部チョコ県とアンティオキア県にある国立公園。パナマ国境付近に丘陵湿原、熱帯雨林地帯が広がり、その約720km2が国立公園のエリアになっている。また、国境を挟んでパナマ側にも世界遺産に登録されたダリエン国立公園が隣接しており、両国合わせて広大な自然保護区を形成している。公園内を流れるアトラト川流域にはジャングルが広がり、インコカワセミオオハシハチドリなどの鳥類ナマケモノヤマアラシマントホエザルアルマジロジャガーピューマなどの哺乳類のほか、昆虫類が多数生息している。この一帯は100万年前の間氷期にも熱帯雨林が生き残った唯一の地域であるため、太古の種が死滅せずに存続してきた。このため、同公園の植物のほぼ25%は、この地域の固有種が占めている。違法な伐採による森林破壊などから、2009年、危機遺産リストに登録された。◇英名はLos Katíos National Park

出典 講談社世界遺産詳解について 情報

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