日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ロビンズ(Jerome Robbins)
ろびんず
Jerome Robbins
(1918―1998)
アメリカの舞踊振付者。ニューヨークに生まれる。アメリカン・バレエ・シアターのダンサーとして出発、1944年に『ファンシー・フリー』を振り付けて有名になった。これは同年にミュージカル『オン・ザ・タウン』としてブロードウェーで上演された。49年以降ニューヨーク・シティ・バレエ団の副ディレクターとして振付けに従事し、『不安の時代』(1950)、『檻(おり)』(1951)、『牧神の午後』(1953)などを上演し、同バレエ団独特のシャープなスタイルをつくった。また、ブロードウェー・ミュージカル『ウェスト・サイド物語』(1957)、『屋根の上のバイオリン弾き』(1964)などの振付け・演出をして空前の当たりをとった。『ウェスト・サイド物語』映画版では、ロバート・ワイズとともに監督も務め、アカデミー賞を受けた。G・バランチン亡きあと、ニューヨーク・シティ・バレエ団の新作のために努力してきた。
[市川 雅]