ロンギ(Pietro Longhi)(読み)ろんぎ(英語表記)Pietro Longhi

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ロンギ(Pietro Longhi)
ろんぎ
Pietro Longhi
(1702―1785)

イタリア画家。本名Pietro Falca。ベネチアの人。父親は銀細工師。最初アントニオ・バレストラに学び、のちにボローニャでジュゼッペ・マリア・クレスピの教えを受ける。1732年にベネチアに戻り、フレスコ画を何点か描くが、やがてより小規模な画面でベネチアの諸風俗を主として描くようになる。画家は風俗画の対象たる人間たちやその行為を、ほとんど無関心さを感じさせる距離を置いてとらえる一方、心和ませる暖かい色彩を用いて、優雅かつ軽妙な作品を描いている。息子のアレッサンドロAlessandro L.(1733―1813)は肖像画家であり、また魅力あるエッチングの作品も制作している。

[西山重徳]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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