ローズ(Karl Derrick Rhodes)(読み)ろーず(英語表記)Karl Derrick Rhodes

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ローズ(Karl Derrick Rhodes)
ろーず
Karl Derrick Rhodes
(1968― )

プロ野球選手(外野手:左投左打)。8月21日、アメリカのオハイオ州生まれ。タフィ・ローズとよばれる。1986年大リーグ(メジャー・リーグ)のドラフトヒューストン・アストロズから3巡目に指名されて、ウェスタンヒルズ高からプロ入り。俊足の外野手として期待され、1990年大リーグにデビューした。1993年のシーズン途中でシカゴ・カブスにトレードされたが、94年には史上初となる開幕戦での3打席連続ホームランで注目を浴びた。1996年(平成8)日本に渡り近鉄バファローズ(後の大阪近鉄バファローズ。2005年オリックス・ブルーウェーブに吸収合併されてオリックス・バファローズとなる)へ入団。最初の3年間はホームラン20本台と2桁(けた)盗塁を維持し、4年目の1999年にはホームラン40本と101打点で二冠王となった。2001年には2回目の本塁打王に輝き、しかも、王貞治(さだはる)に並ぶプロ野球タイ記録(2007年現在)となる55本目を松坂大輔(だいすけ)から放ち、日本中を沸かせた。同年、近鉄は12年ぶりのリーグ優勝、その原動力となったことが評価され、最優秀選手(MVP)にも選ばれた。2002年は2回目の打点王を、03年は本塁打王を獲得。読売ジャイアンツ巨人)に移籍した2004年はホームラン45本を打ち、セントラル・リーグでも本塁打王となった。2005年は右肩の故障で不本意な成績に終わったうえ、審判員に対する暴言で退場させられるなどマナーの悪さへの批判も重なり、シーズン終了後に球団から戦力外通告を受けた。2006年2月には大リーグ復帰を目ざしてシンシナティ・レッズとマイナー契約を交わすが、オープン戦で結果を残せず、現役引退を発表した。その後、日本球界への復帰を熱望。2007年からはオリックス・バファローズでプレーすることとなった。

[出村義和]

 大リーグでの6年間の通算成績は、出場試合225、安打132、打率2割2分4厘、本塁打13、打点44。2007年までの日本での通算成績は、出場試合1448、安打1563、打率2割8分5厘、本塁打402、打点1089。獲得したおもなタイトルは、本塁打王4回、打点王2回、最優秀選手(MVP)1回、ベストナイン6回。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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