ローゼンクロイツ,C.(読み)ろーぜんくろいつ

世界大百科事典(旧版)内のローゼンクロイツ,C.の言及

【アンドレーエ】より

…イタリアでカンパネラの系譜を引く結社〈太陽協会〉と接触,帰国後ファイヒンゲンの副牧師となり,このころから薔薇十字四大著作を刊行した。一連の著作は1484年に死んだとされる伝説上の人物ローゼンクロイツChristian Rosenkreuz(〈薔薇十字〉の意)の120年後の復活を予言し,薔薇十字思想が地上に実現されるであろうことを予告している。これは三十年戦争を前にしたヨーロッパの混迷に秩序をもたらさんとする願望の表現であり,近年の研究によれば,《化学の結婚》には,ファルツ選帝侯とジェームズ1世の娘エリザベスとの〈結婚〉による分裂したヨーロッパの統一が寓されているという。…

【薔薇十字団】より

…17世紀初頭,ドイツに興った精神運動。匿名作者による四つの基本文書公刊を機に姿を現した秘密結社で,架空の始祖ローゼンクロイツChristian Rosenkreuzの名にちなみ,メンバーは〈薔薇Rosen十字Kreuzの人〉を自称した。四つの基本文書とは,まず1614年にカッセルから出たパンフレット《全世界の普遍的かつ総体的改革》,並びにその付録の《薔薇十字団の伝説》,15年刊の《薔薇十字団の信条》,最後にシュトラスブルクで16年に刊行された風刺的寓意小説《化学の結婚》である。…

※「ローゼンクロイツ,C.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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