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ローレンツの電子論 ローレンツのでんしろんLorentz's theory of electron

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ローレンツの電子論
ローレンツのでんしろん
Lorentz's theory of electron

1895年 H.A.ローレンツは,すべての物質は共通の構成要素として微小な荷電粒子をもつと仮定し (のちにこの粒子は 1897年に発見された電子と同定された) ,これに古典力学と古典電磁気学とを適用して物質の電気的・磁気的・光学的性質を論じた。 95年に創始され,10年間以上にわたって論じられたこの理論をローレンツの電子論という。これは物性の微視的理論の始りであって,量子力学を用いてこれを発展させたのが固体電子論などの物性物理学である。また,彼は電子を一様に荷電分布した球とみなして半径 (古典電子半径 ) を求めた。さらに運動物体は短縮して見えることを示したが,これは 1905年 A.アインシュタインによって提唱された特殊相対性理論に対する先駆的な業績となり,ローレンツ収縮と呼ばれている。電子そのものについての議論は,相対論的量子力学の最初の成果であるディラックの電子論へと発展した。

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