ワーシル・イブン・アター(英語表記)Wāṣil ibn `Aṭā'

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

ワーシル・イブン・アター
Wāṣil ibn `Aṭā'

[生]700頃.アラビア
[没]748
ハサン・アルバスリー弟子ムータジラ派神学の創始者と一般にいわれている人物である。大罪を犯した人間についての意見が師のハサン・アルバスリーと対立したため,師のもとから離れてみずからの学派を設立したという。この「離れた」あるいは「身を引いた」という意味のアラビア語動詞の能動分詞形 mu`tazilから,ムータジラ派という名称が,彼および彼の信奉者たちについて使われるようになったとされている。しかし実際には,ムータジラ派の名称の起源に関する定説はない。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android