守口(読み)モリグチ

デジタル大辞泉 「守口」の意味・読み・例文・類語

もりぐち【守口】

大阪府中部の市。大阪市北東に隣接する。淀川南岸にあり、もと京街道宿場町として発達。電気機器工業が盛ん。人口14.7万(2010)。

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精選版 日本国語大辞典 「守口」の意味・読み・例文・類語

もりぐち【守口】

[1] 大阪府中央部の地名。淀川下流の左岸にある。江戸時代は京街道宿駅として繁栄。明治末期から大阪市の工業衛星都市として発達。電気・機械金属などの各種工業が盛ん。かつては蓮根大根特産で知られた。昭和二一年(一九四六市制
洒落本通言総籬(1787)一「古なすにもり口のかくや」

しゅ‐こう【守口】

〘名〙
① 秘密を守ること。言語を慎むこと。〔朱熹‐敬斎箴〕
関所渡し場を看守すること。〔清会典兵部

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改訂新版 世界大百科事典 「守口」の意味・わかりやすい解説

守口[市] (もりぐち)

大阪府中部,大阪市の北東に隣接する市。1946年市制。人口14万6697(2010)。淀川下流左岸に位置し,市域の大半は標高5m以下の低地であるが,自然堤防上には古くから集落が立地した。文禄年間(1592-96)に豊臣秀吉が淀川築堤工事(文禄堤)を行い,堤防上に京街道を通した。1616年(元和2)その宿駅となり,淀川舟運の河港としても栄えた。1910年に京阪電鉄が開通して工業化が始まり,メリヤスを中心とした繊維工業が発生した。大正末期に東洋紡績が進出したほか,昭和に入って松下電器,神戸電機,三洋電機などの諸工場が立地し,下請・関連工場も多数誕生したため,現在,隣接する門真(かどま)市とともに弱電機器工業の集積地となっている。住宅地化は工業化の後を追う形で進んだ。工業化に伴ってかつて盛んであった守口ダイコン,れんこんの生産はほとんど消滅してしまった。市域には真宗寺院が多いが,本願寺派の難宗(なんしゆう)寺(守口御堂)と大谷派の盛泉(じようせん)寺(守口御坊)はとくに有名である。
執筆者:

京街道の宿場町。東海道57次目の宿場にあたる。豊臣秀吉が築いた文禄堤の南端に位置し,町並みの長さ711間,幅2間半という街道に沿った細長い町で,そのうち677間までが堤防上にある。平地との境目に本陣,問屋場があり中心部を構成している。1858年(安政5)の戸数212,人数854人。
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