一人歩・独歩(読み)ひとりあるき

精選版 日本国語大辞典 「一人歩・独歩」の意味・読み・例文・類語

ひとり‐あるき【一人歩・独歩】

〘名〙
① 同行者もなく、ひとりで歩くこと。
※古活字本毛詩抄(17C前)八「尊は日本にますと云魚わ目が赤い物ぞ。独あるきをする魚ぢゃに依て云ぞ」
② 子ども、老人病人などが人の助けをかりないで、自分の力で歩くこと。
人情本仮名文章娘節用(1831‐34)三「ひとり行(アルキ)をいたしてあぶなくってなりません
③ 人に助けられないで、独力で生活をすること。自分だけで事を行なうこと。
※滑稽本・狂言田舎操(1811)下「やうやう作者にしてやったが、まだまだ独歩(ヒトリアルキ)は出来やせん」
当初趣旨意図とは関係なく勝手に動いていくこと。
私小説系譜(1948)〈中野好夫〉「それ自身独立で独り歩きをしているのはもちろんで」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android