万灯(読み)まんどう

精選版 日本国語大辞典 「万灯」の意味・読み・例文・類語

まん‐どう【万灯】

〘名〙
① 数多くのともしび
※観智院本三宝絵(984)下「一の燈の光すら仏になる、況や万燈をや」
※東寺百合文書‐ち・文安六年(1449)七月二〇日・二十一口方評定引付「万燈見物次、遊興処」
※洒落本・二日酔巵觶(1784)「ぐっと万ん度(ドウ)を持ってあるきてへ」

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デジタル大辞泉 「万灯」の意味・読み・例文・類語

まん‐どう【万灯】

数多くの灯火
四角い枠に紙をはって箱形にし、「某社御祭礼氏子中・子供中」などと書き、下に長い柄をつけてささげ持つもの。祭礼などに、中に灯火をともして担ぎ歩いたり飾ったりする。万度まんど 秋》
万灯会まんどうえ」の略。
[類語]行灯あんどん雪洞ぼんぼり提灯ちょうちん松明たいまつ燭台手燭灯台角灯灯籠雪見灯籠回り灯籠走馬灯石灯籠ランプランタンカンテラ

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百科事典マイペディア 「万灯」の意味・わかりやすい解説

万灯【まんどう】

万灯供養万灯会(え)の略。懺悔(ざんげ)や罪障消滅のために,仏・菩薩に多くの灯籠(とうろう)(万灯)に灯明をともして供える法会。日本の初例は651年宮廷で開催されたといわれるが,8世紀には東大寺本元興寺(もとがんごうじ)・薬師寺などで恒例の法会となり,中世以降は庶民層にも貧者の1灯が強調された。

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普及版 字通 「万灯」の読み・字形・画数・意味

【万灯】ばんとう

万燭

字通「万」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の万灯の言及

【万灯会】より

…1万坏あるいはそれに準ずる多くの灯明をともして,仏・神を供養する法会。単に万灯ともいわれる。繁栄安穏を祈り,懺悔滅罪のために個人あるいは国家などが行ったもので,万灯会に対して千灯会といわれる法会も行われた。…

※「万灯」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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