三巴（読み）みつどもえ

精選版 日本国語大辞典

みつ‐どもえ ‥どもヱ【三巴】

〘名〙

① 紋所および紋様の名。三つの巴が同方向に尾を長く引いて三つ回りあっている形を描いたもの。左三つ巴、右三つ巴などの種類がある。三頭(みつがしら)。

※浄瑠璃・津戸三郎（1689）役所尽し「一つ巴みつどもゑ、五つわちがひ六つかりがね七つ道具を立たるは」

② 三人が向かいあってすわること。みつがなえ。

③ 三つのものが対立してからみ合うこと。

※彼岸過迄（1912）〈夏目漱石〉須永の話「千代子と僕に高木を加へて三つ巴を描いた一種の関係が」

出典　精選版 日本国語大辞典

歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典

三巴
(通称)
みつどもえ

歌舞伎・浄瑠璃の外題。

元の外題

三巴家督開

初演

享保1.11(江戸・中村座)

出典　日外アソシエーツ「歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典」