三遊亭 円遊(2代目・上方)(読み)サンユウテイ エンユウ

新撰 芸能人物事典 明治~平成 の解説

三遊亭 円遊(2代目・上方)
サンユウテイ エンユウ


職業
落語家*

本名
滝梅三郎

生年月日
文久1年 5月14日

経歴
明治・大正期に活躍。はじめは大隅太夫の名で常磐津で活動。明治20年代末、初代円遊に入門して遊楽と名乗る。33年に一円遊と改名。その年、師である円遊と席亭連との不和のために一門の寄席出演が不能になり、一時3代春風亭柳朝門に身を寄せ、小柳朝となったが、まもなく一円遊に復帰。35年より後は上方を拠点とし、三友派に加入する。常磐津が初代常磐津囃子中に似ているといわれ、音曲噺を得意とした。44年、亡師長男である初代若柳吉蔵から許しを得たとして2代円遊を名乗ったが、東京側ではこれを認めず、2代三遊亭小円遊だった吉田由之助が翌45年4月から2代円遊となって正統の筋を主張した。後に仲介によって和解し、いったん一円遊に戻ったものの、大正元年には大阪で浪華大正派をおこし、再度円遊を名乗った。10年ごろの吉本興業部の連名に円遊の名があるが、その後は不詳。芸は東京の2代円遊より優れていたと伝える。

没年月日
?

出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報

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