三郷(市)(読み)みさと

日本大百科全書(ニッポニカ) 「三郷(市)」の意味・わかりやすい解説

三郷(市)
みさと

埼玉県南東端、東京都に隣接する市。1972年(昭和47)市制施行。JR武蔵野(むさしの)線、つくばエクスプレスが走り、常磐(じょうばん)自動車道、東京外環自動車道、首都高速6号三郷線の三つが三郷ジャンクションでつながっていて、国道298号、松戸三郷道路が通じる。中川古利根川(ふるとねがわ))と江戸川に挟まれた沖積低地に位置する。一帯低地はかつて二郷半領(にごうはんりょう)とよばれた早稲(わせ)米地帯で、産米は中川の舟運によって江戸に運ばれた。地名は二郷半領の郷と合併3村(東和(とうわ)、早稲田(わせだ)、彦成(ひこなり))の三にちなむ。明治以後、中川舟運の衰退に伴い、純農村として正月用の注連(しめ)飾りやレタスセロリなどの洋野菜の生産が盛んになった。現在は、ホウレンソウコマツナ、ネギなどの生産が多く、施設園芸が盛んである。1973年武蔵野線の開通に伴い三郷駅が設置され、都心との交通が便利になり、1985年には常磐自動車道が開通し、みさと団地もつくられ、都市化が著しい。面積30.13平方キロメートル(境界一部未定)、人口14万2145(2020)。

[中山正民]

『『三郷市史』全10巻(1990~2000・三郷市)』


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