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上がる・揚がる・挙がる・挙る・騰る あがる

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大辞林 第三版の解説

あがる【上がる・揚がる・挙がる・挙る・騰る】

( 動五[四] )
人や動物が高い所へ移動する。 《上・揚》 ↔ おりる 「屋上に-・る」 「演壇に-・って話をする」 「階段を-・る」
水中や水上から陸地に移る。 「プールから-・る」 「陸おかに-・る」
庭や土間どまから部屋へ入る。 「玄関先ではなんですから、どうぞお-・り下さい」
屋敷に奉公人として住み込む。 ↔ さがる 「お屋敷に奉公に-・る」
学校に入学する。また、進級する。 「四月から小学校に-・る」 「この成績では二年に-・れない」
物が低いところから高い所に移された状態になる。 《上・揚》 「日の丸が-・る」 「夜空に花火が-・る」 「幕が-・る」 「手が-・る」 (このときは「挙がる」とも書く)
水の中にあった物が水上や陸や船上に移された状態になる。 《揚》 「積み荷は今日中に全部-・るだろう」 「港にはカツオが大量に-・った」
天ぷら・フライなどが、ほどよく熱が通ってできあがる。 《揚》 「海老がからっと-・る」
神仏の前に供物くもつが供えられる。 《上》 「神棚に御神酒おみきが-・っている」
定形のないものや潜んでいたものが、出現する。出る。
煙・炎などが上の方に出現する。 《上》 「山頂から噴煙が-・った」 「火の手が-・る」
大きな声が発せられる。 《揚》 「大喚声が-・る」 「反対の声が-・った」
犯人がつかまる。また、証拠が発見される。 《挙》 「犯人はまだ-・っていない」 「証拠は-・っている」
候補者としてその名がとりざたされる。また、一覧表に名が掲載される。 《挙》 「候補に何人かの人の名が-・っている」 「次期会長の下馬評に-・る」
利潤やよい結果が生ずる。 《上・挙》 「アパートから毎月家賃が-・る」 「多大の成果が-・る」
低い段階・程度の物事がより高い段階・程度に変化する。高まる。 《上》 ↔ さがるおちる 「物価が-・る」 (この場合は「騰る」とも書く) 「人気が-・る」 「昼間は気温が三〇度まで-・る」 「タクシーのメーターが-・る」 「二学期は成績がだいぶ-・った」 「地位が-・る」 「男振りが-・る」
仕事・作業・学習が完了する。仕上がる。 《上》 「この仕事は今月中には-・りそうにない」 「バイエルが-・ったらソナタをしましょう」
(「…であがる」の形で)費用・日数などがその範囲内ですむ。まかなえる。 《上》 「一人当たり八千円で-・る」 「思ったより安く-・った」
〔この場合は「霽る」とも書く〕 雨や雪などが降りやむ。 《上》 「雨が-・ったあと虹にじが出た」
それまで継続的に動いていたものが機能しなくなる。 「脈が-・る」 「バッテリーが-・ってしまった」
双六すごろく・トランプ・麻雀などのゲームで、完了する、また勝負がつく。 「双六で妹が最初に-・った」
〔御所が北部にあったことから〕 (京都市で)市内の北の方へ行く。 ↔ さがる 「四条河原町を少し-・った所」 →
妓楼ぎろうや寄席よせへ、客として入る。 《揚》 「彼楼あすこへは三四さんよたび-・つたことがあるのだから/安愚楽鍋 魯文
〔「頭に血が上がる」ということから〕 他人の目を意識して、平静でいられなくなる。 《上》 「人前だと-・ってしまってうまく話せない」
「食べる」「飲む」の尊敬語。動作者を敬っていう。めしあがる。 《上》 「たくさん-・って下さい」
他人の家を訪問することをいう謙譲語。参上する。 「お宅に御相談に-・ってもよろしいでしょうか」 「お邪魔に-・る」
時代を古くさかのぼる。 「 - ・りても…すべき事の限り仕うまつりたる人候はず侍り/栄花 鶴の林」 → 上がりたる世
他の動詞の連用形に付けて用いる。 《上》
動作が完了して動作の対象が完全にできあがることを表す。 「招待状が刷り-・る」 「きれいに染め-・った布」
変化がこれ以上ないほど進むさまを表す。すっかり…する。 「空が晴れ-・る」 「一喝されてちぢみ-・る」 〔 (1) 上代からの語。「あげる」に対する自動詞。 (2) 動詞の「あがる」は到達点に関心がある場合に用いる。それに対して「のぼる」は途中の経過点に関心がある場合に用いる。登山は、一歩一歩自分の足で進むわけだから、当然「山にのぼる」という。建物の二階に行くときに「のぼる」と言うと、梯子か何かを使って苦労してのぼった感じがする〕
[可能] あがれる
[慣用] 意気が- ・株が- ・軍配が- ・手が- ・脈が- / 頭が上がらない ・ 梲 うだつが上がらない ・枕が上がらない
[表記] あがる(上・揚・挙・騰
「上がる」は“上の方へ移動する。高くなる”の意。「屋上に上がる」「気温が上がる」「雨が上がる」  「揚がる」は“揚げ物ができる。かかげられる。高まる”の意。「天ぷらが揚がる」「日の丸が揚がる」「歓声が揚がる」「意気が揚がる」  「挙がる」は“示される。犯人がつかまる。上へ動く”の意。「証拠が挙がる」「犯人が挙がる」「手が挙がる」  「騰がる」は“物価が高くなる”の意。「上がる」とも書くが、仮名書きも多い。「物価が騰がる」
[句項目]

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

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