上野(沖縄県)(読み)うえの

日本大百科全書(ニッポニカ) 「上野(沖縄県)」の意味・わかりやすい解説

上野(沖縄県)
うえの

沖縄県宮古島(みやこじま)南部、宮古郡にあった旧村名(上野村(そん))。現在は宮古島市の南部を占める。旧上野村は1948年(昭和23)下地(しもじ)村(現、宮古島市)から分村。2005年(平成17)城辺(ぐすくべ)町、下地町、伊良部(いらぶ)町、平良(ひらら)市と合併し宮古島市となった。旧村域の北にある野原(のばる)岳(109メートル)から、南に緩傾斜する平坦(へいたん)な隆起石灰岩地形。国道390号が平良と結ぶ。野原は1714年(正徳4)強制植民によって、宮国(みやぐに)、新里(しんざと)は、1771年(明和8)の大津波を受けて海岸から台地上に移動した集落で、現在はサトウキビ中心の純農村。葉タバコや野菜の栽培、畜産が盛ん。1873年(明治6)宮国沖に座礁したドイツ商船を住民が救助したことから宮国海岸に「独逸(ドイツ)商船遭難之地碑」があり、周辺にはドイツ文化村がつくられている。

[堂前亮平]

『『上野村誌』(1988・上野村)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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