下諏訪(町)(読み)しもすわ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「下諏訪(町)」の意味・わかりやすい解説

下諏訪(町)
しもすわ

長野県中央部、諏訪郡の町。1893年(明治26)町制施行。町域は諏訪湖北東岸から北部の筑摩(ちくま)山地に及ぶ。JR中央本線と国道20号が湖岸沿いを走り、142号を分岐する。諏訪大社下社の門前町であったが、近世には甲州街道の終点であるとともに中山道(なかせんどう)との交点にあたり、和田峠下の下諏訪宿として、また下諏訪温泉の温泉町として繁栄した。明治以後は製糸工業が発展し、第二次世界大戦中から精密機械工業の町にかわった。下諏訪宿のおもかげを残し、宿場町の西端には万治(まんじ)年間(1658~1661)作といわれる万治の石仏、和田峠から下りてきた道筋には幕末にこの地で敗死した水戸浪士の墓がある。東部は霧ヶ峰高原で、七島八島(ななしまやしま)の高層湿原(八島湿原)がある。面積66.87平方キロメートル、人口1万9155(2020)。

[小林寛義]

『『下諏訪町誌』全2巻(1963、1969・下諏訪町)』


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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