世界遺産の現状と課題

朝日新聞掲載「キーワード」の解説

世界遺産の現状と課題

世界遺産条約は72年のユネスコ総会で採択され、日本は92年に締結。現在、世界中で830件ある。文化遺産、自然遺産、複合遺産に分かれ、対象は「顕著な普遍的価値を有する」ものとされるが、西欧の石造建築物などに偏りがちだったため、是正の動きがある。増えすぎを抑えようという傾向もある。保護し後世へ伝えることが基本理念だが、近年は観光資源としての側面も強い。登録されれば保護意識が高まるとの長所がある一方、空気の汚染やごみ問題など環境の悪化、地域社会の変質が表面化してきた。公募制による世界文化遺産までの道のり地方自治体が候補を文化庁に提案する。文化庁は文化審議会の世界文化遺産特別委員会の審議をへて選ばれた遺産を暫定リストに載せる。リストの中から政府がユネスコに推薦。国際記念物遺跡会議(イコモス)の調査をへて、21カ国で構成する世界遺産委員会が選ぶ。初回は24件の応募があり、「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」など4件がリストに追加された。文化庁は次回も公募を予定している。

(2007-05-06 朝日新聞 朝刊 週刊九州)

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