20世紀日本人名事典 「中島 敦」の解説
中島 敦
ナカジマ アツシ
昭和期の小説家
- 生年
- 明治42(1909)年5月5日
- 没年
- 昭和17(1942)年12月4日
- 出生地
- 東京市四谷区簞笥町(現・東京都新宿区)
- 学歴〔年〕
- 東京帝大国文科〔昭和8年〕卒
- 主な受賞名〔年〕
- 毎日出版文化賞(第3回)〔昭和24年〕「中島敦全集」
- 経歴
- 大学卒業後、横浜高女の教師に就任。一高時代から同人雑誌には属さずに創作をし、また幅広く文学を学ぶ。昭和9年「虎狩」を中央公論社の公募に応募し、選外佳作となる。11年「狼疾記」「かめれおん日記」を書く。一高時代から喘息に苦しみ、転地療養を目的に16年休職、南洋庁の国語教科書編集書記としてパラオに赴く。17年「山月記」「文字禍」が「古譚」の総題で「文学界」に発表されて評価される。以後、作家として立つことを決意し、同年「光と風と夢」「南島譚」を刊行したが、12月に死去した。遺作に名作「李陵」がある。没後の23年から24年にかけて「中島敦全集」(全3巻 筑摩書房)が刊行され、毎日出版文化賞が与えられた。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報