中川区(読み)ナカガワク

デジタル大辞泉 「中川区」の意味・読み・例文・類語

なかがわ‐く〔なかがは‐〕【中川区】

中川

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日本歴史地名大系 「中川区」の解説

中川区
なかがわく

面積:三二・四〇平方キロ

市の西南部に位置し、東は中・熱田の両区、北は中村区および海部あま大治おおはる町、西は同郡七宝しつぽう蟹江かにえの両町、南は港区に隣接する。標高二メートル以下の沖積平野あるいは干拓による新田地帯が広がり、その東辺をほり川、以下西方に向かって中川・荒子あらこ川・庄内川・しん川・戸田とだ川・福田ふくた川など、多くの河川や運河が南北に流れている。

原始時代には、広く伊勢湾におおわれ、北部に古墳時代の小本こもと貝塚をみる程度で、ほかに高畑たかばた万町まんちようなどの遺跡があり、須恵器などが出土した。古代の当地域は愛知・海部(海東)の両郡に分れ、海部郡八田はつた郷や伊福いふく郷は中部から西部方面にあてられるが、境界などは明らかでない。荘園には、東部の愛知郡に一楊ひとつやなぎ御厨、西部の海部郡に広大な富田とみた庄があった。式内社に国玉くにたま漆部ぬりべ(浅間社)の両神社が、また和銅三年(七一〇)の建立と伝えられる太平だいへい寺が、いずれも西部にある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「中川区」の意味・わかりやすい解説

中川〔区〕
なかがわ

愛知県西部,名古屋市の南西部を占める区。 1937年区制。庄内川以東に鉄鋼,機械,器具,金属製品などの工業が発達し,名古屋港に通じる中川運河沿いには食品,木材,家具の工場,倉庫が集中している。庄内川以西は江戸時代の干拓新田で農地も多く,米のほか施設園芸の野菜や盆栽,植木栽培が行なわれる。富田町一帯は水田を埋め立て,住宅団地となっている。荒子町の浄海山観音寺は尾張四観音の一つで,多宝塔,円空作の仁王像がある。面積 32.02km2人口 22万0728(2020)。

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