20世紀日本人名事典 「九鬼 周造」の解説
九鬼 周造
クキ シュウゾウ
大正・昭和期の哲学者 京都帝国大学教授。
- 生年
- 明治21(1888)年2月15日
- 没年
- 昭和16(1941)年5月6日
- 出生地
- 東京市芝区芝公園(現・東京都港区)
- 学歴〔年〕
- 東京帝国大学文科大学哲学科〔明治45年〕卒
- 学位〔年〕
- 文学博士
- 経歴
- 生家は九鬼男爵家。東京帝大卒業後の大正元年から10年まで大学院生としてすごす。10年から昭和4年までヨーロッパに留学し、リッケルト、ハイデッガー、ベルクソンに学び、哲学を研究した。帰国後、京都帝大講師となり、10年教授に就任。5年「『いき』の構造」を刊行したほか、10年「偶然性の問題」、14年「人間と実存」を刊行。死後「文芸論」「をりにふれて」「巴里心景」(詩歌集)が刊行された。哲学者であったが、これらの作品は芸術性に富み、明晰と構築の端正を示したものとして評価されている。「九鬼周造全集」(全11巻・別巻1)がある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報