亀井南溟(読み)かめいなんめい

精選版 日本国語大辞典 「亀井南溟」の意味・読み・例文・類語

かめい‐なんめい【亀井南溟】

江戸中期の古文辞学派の儒者。筑前の人。名は魯。通称主水。肥前蓮池の大潮大坂永富独嘯庵(どくしょうあん)師事。福岡で医業のかたわら儒学を教え、のち、藩校甘棠館の祭酒に任ぜられたが、朱子学を奉ずる修猷館一派との軋轢が生じ、寛政異学の禁を契機として廃黜(はいちゅつ)され、精神に異常を来した。西国における徂徠(そらい)学の興隆に尽力し、詩文に巧みで、志賀島出土の金印を漢土伝来と鑑定した。著「論語語由」「南遊紀行」など。寛保三~文化一一年(一七四三‐一八一四

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「亀井南溟」の意味・わかりやすい解説

亀井南溟
かめいなんめい

[生]寛保3(1743)
[没]文化11(1814)
江戸時代後期の古学派の儒学者。吉益東洞,永富独嘯庵,山県周南に学び,徂徠学を修める。福岡藩儒として藩学を築く。著書『論語語由』。

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