五戸川(読み)ゴノヘガワ

デジタル大辞泉 「五戸川」の意味・読み・例文・類語

ごのへ‐がわ〔‐がは〕【五戸川】

青森県南東部を流れる川。十和田湖東方の戸来へらい岳(標高1159メートル)に源を発し、太平洋に注ぐ。長さ50.7キロ。流域農林・牧畜業が盛ん。

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日本歴史地名大系 「五戸川」の解説

五戸川
ごのへがわ

秋田県境の新郷しんごう迷ヶ岱まよがたい(標高約六〇〇メートル)に発し、ほぼ北東に向かって八戸はちのへ市北部で太平洋に注ぐ。全長約五一キロ。おもな支流三川目みかわめ川がある。源流より三戸丘陵三本木さんぼんぎ三沢みさわ台地を刻み、沿岸に狭い谷底平野を形成し、平野は水田に利用されている。上流から新郷村・倉石くらいし村・五戸町・八戸市の一市一町二村を通過。

正保四年(一六四七)南部領内総絵図に五戸川とみえ、「此川荒磯ニテ舟不入」とある。北の奥入瀬おいらせ川はいち川とみえ、河口部で当川と合流している。寛政年間(一七八九―一八〇一)の「邦内郷村志」でも当川を五戸川、奥入瀬川を市川とする。雑書の慶安三年(一六五〇)八月六日条などでは奥入瀬川を大川、五戸川を小川と称している。明治初年の「新撰陸奥国誌」には市川とあるが、藩政期末まで奥入瀬川と合流していた関係から本流の奥入瀬川と一括して市川と称され、五戸川だけが市川とよばれることもあったものとみられる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「五戸川」の意味・わかりやすい解説

五戸川
ごのへがわ

青森県南東部を東流する川。十和田(とわだ)湖東方の戸来岳(へらいだけ)に水源をもち、東流して太平洋に注ぐ。延長50.7キロメートル。流域面積242.8平方キロメートル。三戸(さんのへ)丘陵を刻み幅300メートルの谷底平野を形成し、金ヶ沢付近で三川目(みかわめ)川と合流する。下流は五戸台地を流れて幅1~2キロメートルの谷底平野をつくり、河口付近の八戸市市川ではハウスイチゴの栽培が行われる。

横山 弘]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「五戸川」の意味・わかりやすい解説

五戸川
ごのへがわ

青森県南東部にある川。十和田湖東方の戸来 (へらい) 岳と十和利山に源を発し,新郷村松木田で合流,東流して太平洋に注ぐ。全長 56km。三本木原の台地の南部を浸食し,河岸には狭長な谷底平野が形成され,水田地域になっている。流域は米のほか野菜の産出が多い。河口付近は八戸新産業都市に指定されている。

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