仁宗[元](読み)じんそう[げん](英語表記)Ren-zong; Jêntsung

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「仁宗[元]」の意味・わかりやすい解説

仁宗[元]
じんそう[げん]
Ren-zong; Jêntsung

[生]至元22(1285)
[没]延祐7(1320)
中国,元の第4代皇帝 (在位 1311~20) 。諱はアーユルバリバトラ (愛育黎抜力八達) 。諡は聖文欽皇帝。順宗の次子で武宗の弟。大徳 11 (1307) 年武宗即位に功を立て皇太子となり,武宗没後即位。至大4 (11) 年弊害多い尚書省を廃止し中書省を復活し,また『通制条格』『元典章』を編纂して,諸制度を整備した。儒学を尊重し,漢人知識人を政治の要職にあて,延祐1 (14) 年科挙を復活。財政上は前代の放漫な通貨政策を改め,至大銀鈔を停止し,中統鈔,至元鈔の価格維持に努力。農業の奨励も行なった。

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