今西 錦司(読み)イマニシ キンジ

20世紀日本人名事典 「今西 錦司」の解説

今西 錦司
イマニシ キンジ

昭和期の人類学者,動物学者,探検家,登山家 京都大学名誉教授;岐阜大学名誉教授。



生年
明治35(1902)年1月6日

没年
平成4(1992)年6月15日

出生地
京都府京都市

学歴〔年〕
京都帝国大学農学部農林生物学科〔昭和3年〕卒

学位〔年〕
理学博士〔昭和14年〕

主な受賞名〔年〕
毎日出版文化賞(第9回)〔昭和30年〕「高崎山のサル」(編),勲二等瑞宝章〔昭和47年〕,文化功労者〔昭和47年〕,文化勲章〔昭和54年〕,京都市名誉市民〔昭和57年〕

経歴
京都・西陣の帯問屋の長男。昭和21年京都帝大理学部講師となり、25年京大人文科学研究所に移り、34年教授、37年理学部教授兼任。40年岡山大学教授を経て、42年岐阜大学学長に就任、48年退任。生態学、霊長類学の研究で知られ、ダーウィンの進化論に対し種社会の“棲み分け”という独自の理論で、進化が自然陶汰によらず生物社会の規制の中で方向づけられているという“今西進化論”を提唱。また日本モンキーセンター、京大霊長類研究所の設立に貢献した。主著に「生物の世界」「生物社会の論理」「日本動物記」(編著 4巻)「私の進化論」「進化とは何か」「ダーウィン論」「自然学の提唱」など。一方、京都一中の頃から山登りを始め、戦前は白頭山、内蒙古、大興安嶺などの探検、戦後マナスルカラコルムの登山、アフリカの類人猿(ゴリラ)調査など海外での野外活動を進め、探検家・登山家として活躍。また日本山岳会会長などを務め、80歳だった60年には奈良県の白鬚岳への登頂で、1500山登頂を達成した。山岳に関する著書に「日本山岳研究」「山岳省察」など。54年文化勲章受章。「今西錦司全集」(全10巻 講談社)がある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

367日誕生日大事典 「今西 錦司」の解説

今西 錦司 (いまにし きんじ)

生年月日:1902年1月6日
昭和時代;平成時代の人類学者;動物学者;探検家;登山家
1992年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

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