普及版 字通 「仕(漢字)」の読み・字形・画数・意味
仕
常用漢字 5画
[字訓] つかえる・しごとする
[説文解字]
[字形] 形声
声符は士(し)。〔説文〕八上に「學ぶなり」というが、その義に用いた例がない。古くは仕えることを宦(かん)といい、宀(べん)部七下に「宦(くわん)は仕なり」という。〔礼記、曲礼上〕に「宦學して師に事(つか)ふ」という語がみえ、仕官のために学ぶ意であろうが、仕にその意があるのではない。士は鉞頭の形で、戦士階級の身分を示す儀器。そのような身分のものとして、出仕することをいう。〔詩、小雅、四月〕に「盡瘁(じんすい)して以て仕ふ」という句がある。
[訓義]
1. つかえる、士としてつかえる。
2. しごとをする、しごととする。
3. まなぶ、あきらかにする。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕仕 ツカフ・ツカマツル・ミヤツカヘ・ツトム 〔字鏡集〕仕 ツトム・ミヤツカヘ・ナラフ・カナフ・ツカマツル・ツカフ
[声系]
〔説文〕(肉)部に仕声の字を録するが、揚雄説によるとその字は(し)声、〔広雅、釈器〕には脯と訓している。
[語系]
仕・士・事dzhiは同声。士が仕えることを仕といい、その職事とするところを事という。また外に使することを(使)shiといい、外祭を事、内祭を(史)shiという。祭祀を大事、政事を王事という。これらの語の間に、声義の関係がある。
[熟語]
仕隠▶・仕家▶・仕学▶・仕官▶・仕宦▶・仕子▶・仕者▶・仕臣▶・仕進▶・仕籍▶・仕塗▶・仕途▶・仕版▶・仕門▶・仕流▶・仕林▶・仕歴▶・仕路▶・仕禄▶
[下接語]
学仕・求仕・給仕・仕・賢仕・顕仕・暫仕・士仕・従仕・出仕・進仕・趨仕・善仕・達仕・致仕・美仕・奉仕・歴仕・禄仕
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報