任・罷(読み)まく

精選版 日本国語大辞典 「任・罷」の意味・読み・例文・類語

ま・く【任・罷】

[1] 〘他カ下二〙 支配者が下の者に対し命令して行動させる意を表わす。
官職に任ずる。任命する。また、任命してある地につかわす。
書紀(720)垂仁三二年七月(北野本訓)「亦鍛地(かたしところ)を賜ふ。即ち土部職(はしのつかさ)に任(マケ)たまふ」
② 命じて、去らせる。退出させる。
※書紀(720)神代下(兼方本訓)「皇孫、姉(あね)は醜(みにく)しと謂(おほ)して、御(め)さずして罷(マケ)たまふ」
[2] 〘他カ四〙 (一)に同じ。
万葉(8C後)一八・四一一三「大君の 遠の朝廷と 末支(マキ)たまふ 官(つかさ)のまにま」
[3] 〘自カ四〙 (一)に対する自動詞で、命ぜられて行動する意か。→まきく

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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