伊地知季安(読み)いじちすえやす

改訂新版 世界大百科事典 「伊地知季安」の意味・わかりやすい解説

伊地知季安 (いじちすえやす)
生没年:1782-1867(天明2-慶応3)

江戸後期の薩摩藩士。諱(いみな)は季彬,のち季安,通称小十郎,号潜隠,字は子静。薩摩藩第一等の史学者。1808年(文化5)近思録崩れに座し喜界島遠島,11年赦免後も仕官の途をとざされ,ようやく52年(嘉永5)記録奉行にあげられ,没年まで薩摩藩の根本史料を編集して《薩藩旧記雑録》前後編150巻の大著,ほかに《西藩田租考》《南聘紀考》など多くの著書を著す。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「伊地知季安」の解説

伊地知季安 いじち-すえやす

1782-1867 江戸時代後期の武士
天明2年4月11日生まれ。薩摩(さつま)鹿児島藩士。文化5年藩の政変,近思録崩れで遠島となり,ゆるされたのち鹿児島で謹慎中に藩の史料を収集,おおくの著作をあらわした。嘉永(かえい)5年記録奉行,のち用人。その仕事は「薩藩旧記雑録」で有名。慶応3年8月3日死去。86歳。本姓伊勢。初名は季彬(すえひで)。字(あざな)は子静。通称は小十郎。号は潜隠。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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