20世紀日本人名事典 「伊藤 左千夫」の解説
伊藤 左千夫
イトウ サチオ
明治期の歌人,小説家
- 生年
- 元治1年8月18日(1864年)
- 没年
- 大正2(1913)年7月30日
- 出生地
- 上総国武射郡殿台村(現・千葉県山武郡成東町殿台)
- 本名
- 伊藤 幸次郎
- 別名
- 別号=春園,無一塵庵主人
- 学歴〔年〕
- 明治法律学校(現・明治大学)中退
- 経歴
- 明治法律学校に入学するが、病気のため中途退学し、農事を手伝い、また牛乳搾取業を営むかたわら、明治33年より子規に師事する。36年「馬酔木」を創刊し、根岸派の代表歌人として多くの短歌、歌論を発表。「馬酔木」廃刊の41年には「アララギ」を創刊し、後進の育成に努め、島木赤彦、中村憲吉、斎藤茂吉らを育てた。明治歌壇に新風をふきこんだ一方で、子規から学んだ写生文で名作「野菊の墓」や「隣の嫁」などの小説も発表した。「左千夫歌集」「左千夫歌論集」のほか、「左千夫全集」(全9巻 岩波書店)がある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報