佐藤業時(読み)さとう・なりとき

朝日日本歴史人物事典 「佐藤業時」の解説

佐藤業時

没年:建長1.6.11(1249.7.22)
生年:建久1(1190)
鎌倉中期の幕府評定衆。藤原業時ともいう。藤原秀郷の子孫明時の子で,民部大夫仲業の猶子。相模大掾。貞永1(1232)年には『御成敗式目』の起請文に評定衆として署名している。同年中に民部少丞,次いで民部大丞に任ぜられる。『吾妻鏡』は,業時が三善倫重,三善康連と共に,早朝から評定所に参候して公事勤厚の功で,執権北条泰時の盃酒を受けたエピソードを伝えている。文暦1(1234)年叙爵。しかし仁治2(1241)年落書以下の「奇恠」を現した科により,評定衆を除かれ鎮西に配流。寛元1(1243)年に赦され,鎌倉に帰参した。

(佐々木文昭)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「佐藤業時」の解説

佐藤業時 さとう-なりとき

1190-1249 鎌倉時代武士
建久元年生まれ。嘉禄(かろく)元年幕府に評定衆が設置されたとき,相模大掾(さがみのだいじょう)でその一員となる。仁治(にんじ)2年落書の罪で九州に配流されたが,のちゆるされ鎌倉にもどった。建長元年6月11日死去。60歳。

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