新訂 政治家人名事典 明治~昭和 「佐野 常民」の解説
佐野 常民
サノ ツネタミ
- 肩書
- 農商務相,枢密顧問官,日本赤十字社創設者
- 旧名・旧姓
- 旧姓=下村
- 生年月日
- 文政5年12月28日(1823年)
- 出生地
- 肥前国佐賀郡早津江(佐賀県)
- 経歴
- 天保6年藩校弘道館で医学を修め、京都、大阪、江戸に遊学、蘭学を学んだ。弘化4年長崎に学び、嘉永6年藩の精煉社主任となった。安政2年日本初の蒸汽車と蒸汽船の模型製作に成功。また佐賀藩海軍の育成につとめた。慶応3年パリ万国博のため渡仏。明治6年新政府の兵部少丞となり、海軍創設に尽力。以後工部大丞、元老院議官、大蔵卿、元老院議長を経て20年子爵、21年枢密顧問官、25年松方内閣の農商務相、28年伯爵。その間、10年の西南戦争の時博愛社を創設、負傷者救護に当たり、20年同社を日本赤十字社と改称、初代社長となった。また博覧会総裁として勧業を奨励、龍池会(のちの日本美術協会)を結成、美術工芸発展に尽くした。
- 没年月日
- 明治35年12月7日
出典 日外アソシエーツ「新訂 政治家人名事典 明治~昭和」(2003年刊)新訂 政治家人名事典 明治~昭和について 情報