体温調節(読み)たいおんちょうせつ

精選版 日本国語大辞典 「体温調節」の意味・読み・例文・類語

たいおん‐ちょうせつ タイヲンテウセツ【体温調節】

〘名〙 恒温動物体温をほぼ一定に保つ作用。暑い時は発汗呼吸を盛んに行なって体温を低下させ、寒い時は皮膚血管を収縮させて放熱を防いだり、筋肉活動を活発にしたりする。

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デジタル大辞泉 「体温調節」の意味・読み・例文・類語

たいおん‐ちょうせつ〔タイヲンテウセツ〕【体温調節】

恒温動物で、体温をいつもほぼ一定に調節する作用。大脳にある体温中枢によって支配され、外界温度が高いときは発汗や呼吸を盛んにして放熱し、低いときは体表の血管を収縮させて放熱を防いだり、筋肉を活動させて体温を上げたりする。

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世界大百科事典(旧版)内の体温調節の言及

【汗】より

…温熱性発汗中枢は間脳の視床下部に,精神性発汗中枢はこれとは別にさらに上位の脳部にあると考えられているが,両者の関係などについての詳細はまだ明らかにされていない。
[汗と体温調節]
 暑熱の環境下では,熱放射,対流などによる体熱の放散は減少するかあるいは無効となる。このようなときには,汗の蒸発による熱放散のみが残された唯一の生理的体温調節手段となる。…

【ホメオスタシス】より

…膵臓から分泌されるもう一つのホルモンであるグルカゴンと副腎髄質から分泌されるエピネフリン(アドレナリン)は,インシュリンとは拮抗的に血糖濃度を上昇させるはたらきがある。定温動物の体温調節では,血液の温度や皮膚温の変化に応じて間脳にある体温調節中枢が自律神経系を通じて,皮膚毛細血管の拡張・収縮,皮膚の緊張・弛緩,立毛の程度などを変化させて,体表からの放熱量を調節し,チロキシンやエピネフリンなどの分泌を増減することによって,産熱量を調節する。 ホメオスタシスは元来上記のような個体の生理系の維持を表す語であったが,その適用の範囲は生理学の分野以外にも広げられ,生物系の種々の階層における安定した動的平衡状態を表すのに使われるようになった。…

※「体温調節」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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