何しら(読み)なにかしら

精選版 日本国語大辞典 「何しら」の意味・読み・例文・類語

なにか‐しら【何しら】

〘副〙 (「なにかしらん」の変化した語)
実体を特定しないまま指示する。どういう点か。どういうものか。なにか。
※滑稽本・古今百馬鹿(1814)下「新参の内は古参にいぢめられるし、何かしら気段をしねへぢゃア、あちこちがをかしくねへから」
雪国(1935‐47)〈川端康成〉「撥入れだとか、羽織だとか、なにかしら持って来たものを」
原因理由が不明であることを示す。どういうわけか。どうしたことか。
都会憂鬱(1923)〈佐藤春夫〉「何かしら心持だけははっきりあるがさてとりとめのありそうもない」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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