借上・借揚(読み)かりあげ

精選版 日本国語大辞典 「借上・借揚」の意味・読み・例文・類語

かり‐あげ【借上・借揚】

〘名〙
② 借りあげること。政府や目上の者など、権力を持ったものが、民間目下の者などから借りること。
※国家公務員法(1947)一三条「この要求書には、土地の購入、建物の建造、事務所の借上、家具・備品及び消耗品の購入」
③ 江戸時代、諸藩が実施した財政窮乏の打開策。藩が藩士から借りたことにして、藩士に俸祿を支給しないこと。返済することはないので、事実上の減俸である。五割借上げを半知(はんち)と称する。借米(かりまい)
経世秘策(1789‐1801)上「当時既に諸侯の家臣本祿を給はるはなし。半知以上の借揚げに遇ひて、主を恨むること怨敵の如く」

かり‐あ・げる【借上・借揚】

〘他ガ下一〙 かりあ・ぐ 〘他ガ下二〙 目上の者や、権力を持ったものなどが、目下の者や民間などから借りる。
公議所日誌‐一三・明治二年(1869)五月「所持人差支の有無穿鑿の上借揚ぐべし」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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